神奈川県の高校受験対策情報

執筆者紹介

S.Yさん

自己紹介
3児の母で子どもの幼稚園受験を経験しており、現在は中学校受験及び小学校受験を目指して情報収集や子どもへの指導を行っております。主人の指導経験及び、受験経験(幼稚園受験・小学校編入試験・中学校受験・筑波大学附属駒場高等学校・東京大学文科一類合格)に基づき、記事の執筆を手がけました。

執筆者経歴

東大螢雪会2年、SAPIX中学部(高校受験)Zクラス4年の指導経験があり、主に高校受験を指導してきました。筑波大学附属駒場高等学校や開成高等学校をはじめとし、多数の難関校への合格実績があります。

受験対策情報

■神奈川県の「学力向上進学重点」校とは?

神奈川県では公立高校に対して「県立高校教育力向上推進事業」という時魚を行っており、様々なテーマに分けて指定校を選出しています。この事業は「研究推進校」と「教育実践校」に別れており、学力向上進学重点や国際教育等様々なテーマで指定枠が設けられています。「研究推進校」は『高校教育の基盤の質的な保証を図るため、すべての高校に共通に求められるテーマの先導的な役割を果たす学校』と定められており、「教育実践校」は、『生徒一人ひとりの個性を生かす教育の充実に資するため、特色あるテーマの教育を深化させ、自校の魅力ある教育の実践・発信を積極的に行う学校』と定められています。

その中でも特に「学力向上進学重点」をテーマに掲げた学校は、2013年度には18校あります。その中でも特に湘南高等学校と横浜翠嵐高等学校の2校が、各学校の牽引役として、グローバル人材の育成や次世代リーダーの育成を目指す取り組みを実践する学校に指定されています。

*)『』内の文章は神奈川県ホームページ
  「県立高校教育力向上推進事業Ver.Ⅱについて」(2013年6月10日)より引用

■神奈川県の高校入試にある「書類選考」

横浜高等学校や鎌倉学園などの一部私立高校では、一般入試で「書類選考」をおこなっています。これは出願時に作文等の書類を提出し、その結果で選抜が行われます。他校との併願が可能でその上面接がなく、試験もない入試で、徐々に採用する学校が増えてきています。鎌倉学園の2014年度一般入試の場合、A方式の書類選考では、併願が可能で書類選考のため試験のために登校する必要がありません。書類選考基準は要問い合わせになっています。

書類選考の入試が増えてきた背景には、これは後述する2013年度より一新された公立高校の入試制度の影響もあります。

■神奈川県の公立高校入試制度の一本化とは?

神奈川県の公立高校では、2013年から従来のような前期・後期の2回の選抜ではなく、一本化を行い共通選抜が行われることにとなりました。また全ての受験生に個人面接が実施されることになり、面接シートと調査書に記載されている内容を参考に面接が行われます。そして「特色検査」という、実技検査もしくは自己表現検査が加わりました。これは学校や学科の特色に併せて能力や適性をみる為の物で、神奈川県でトップ校である、神奈川県立横浜翠嵐高等学校や神奈川県立湘南高等学校で行われています。

神奈川県立湘南高等学校で行われる特色検査では、論理的思考力や洞察力だけではなく、情報活用能力や表現力等をみます。検査は60分掛けて行われ、説明文や資料から読み取り、学習の成果を生かして自分の考えたことを記述する能力が必要とされます。特色検査は学校によって割合が違いますが、選考の10%~20%の比率を占めます。

神奈川県の公立高校への確実な合格を目指すには、学力検査への対策は勿論ですが、調査書対策も重要なポイントになります。

■神奈川県の高校受験で人気の上位校とは?

神奈川県では
神奈川県立湘南高等学校・神奈川県立横浜翠嵐高等学校・柏陽高校
慶應義塾高等学校・慶応義塾湘南藤沢高等部
桐蔭学園高等学校女子部及び男子部・山手学院高等学校

が上位校として人気があります。

神奈川県の私立高校では、他の地域と同様に中高一貫校で、高校での募集を行わない学校が多くあり、特に女子の募集が少ないです。その為女子の高校受験では、共学や公立高校の上位校を狙うことが多くなります。

■神奈川県の高校受験で人気の上位校の特徴とは?

神奈川県立湘南高等学校は「学力向上進学重点校」に指定されており、ほぼ100%の生徒が大学へ進学しています。2013年度には東京大学に14名(内現役5名)の合格者を輩出しています。部活動が活発なことでも知られており、インターハイや全国大会そして地区大会に出場する生徒も多く居ます。

慶應義塾高等学校は県内トップの私立の男子校で、卒業生のほぼ全員が慶應義塾大学に進学しています。慶應義塾大学以外にも医科大学や医学部などの他大学の推薦入試を受験する生徒がおり、2012年度にはその他の進路を選んだ生徒は卒業生の約1%でした。卒業時には卒業研究を行い、多様な講座の中から論文や作品そして実験記録の制作を行います。

桐蔭学園高等学校女子部及び男子部は、2013年度には東京大学に18名(内男子部3名、女子部2名、中等教育学校13名)の進学実績があります。尚桐蔭学園中等教育学校は高校での募集は行っておりませんので注意が必要です。桐蔭学園高等学校は男女別学ですが、3年次には男女併学を行い、授業のみ男女一緒になります。

■神奈川県の高校受験で人気の併願校とは?

神奈川県では県内で併願を行うことが多いですが、近隣の都内や近県へ併願する方もいらっしゃいます。

東京都では
男子校では開成高等学校・桐朋高等学校
女子校では慶應義塾女子高等学校・豊島岡女子学園高等学校
共学では早稲田実業学校高等部・青山学院高等部

千葉県では
渋谷教育学園幕張高等学校・東邦大学付属東邦高等学校・市川高等学校
昭和学院秀英高等学校・専修大学松戸高等学校

埼玉県では
栄東高等学校・早稲田大学本庄高等学院・慶應義塾志木高等学校

上記の高校が偏差値70前後の上位校として人気があります。

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