富山県のＴ.Yさんの
合格体験記

高校受験の時、大学受験の時にそれぞれ家庭教師を雇いましたが、今回は中学3年生の時の体験を記します。

私が家庭教師を選んだきっかけは、友人の姉が家庭教師を雇っているという話からでした。当時の私はもともと成績が芳しくなく、中学2年生の3学期の成績はクラスで下から3番目という悲惨な状態でした。通信教育の教材を毎月購入して勉強はしていたので、自分でもどうしてここまで勉強ができないのか不思議に思っている状態でした。恐らく、勉強嫌いだったために勉強に打ち込むことが出来ていなかったのだと思います。

中学3年生になる春休みに親と相談した結果、受験のためにも塾に通うかという話になりました。しかし学校、自宅周辺には塾がなく、最寄の進学塾ですら通うのが少々難しい距離に塾があったため、ならば家庭教師を雇ってはどうかという話になりました。最初は家庭教師なんて月謝が高いものは裕福なご家庭が雇っているというイメージでしたが、友人のお家にお伺いしたところ、学生の家庭教師ならそこまで高くないという情報をいただき雇うことになりました。

自分一人で勉強していた時は、自分の学習の仕方がこれであっているのか、また進度は遅いのか早いのか、まったくの手さぐりでした。問題がわからない場合も、いったい自分がどこがわからないのかすらわからず、成果が出ているのかどうかすら見当がつきませんでした。下から3番目だったので、成果は全く出ていなかったと思います。

家庭教師の先生が来て、少し勉強を見ていただいてから、自分の勉強の弱点がわかりました。問題の解き方を理解していないため、何度問題を解いても同じところでつまづいていたのです。先生はそこを初日で気づいてくださり、問題や公式を理解できるまで学校の授業より噛み砕いて教えてくださいました。これまで一人で勉強していた自分にとって、間違いを指摘してくださること、わかるまで説明してくださることは本当に刺激的な体験でした。正解したら喜んでくださるのも、勉強へのやる気へつながったと思います。

また、家庭教師の先生は自宅へ来てくださるので、必ずその時間は勉強をすることになります。そこそこサボり癖のついていた自分にとっては、それが一番良かったのかもしれません。塾へ行くとなると、外の遊びの誘惑に負けてサボっていたと思います。先生がこちらに来てくださることで逃げられない、先生がいらっしゃるまでに宿題もしなきゃいけない、やっておくと褒めてくださるから予習もしてしまおうかな、とどんどん自ら学習する癖がついていきました。

また、プロ家庭教師ではなく学生教師を選択したわけですが、私が人見知りであったことです。親はどうせ頼むのであればプロの先生がいいのではと進言してくれましたが、どうしても勉強に厳しく怖いイメージが拭えませんでした。大学生の先生ということで年齢も近く、打ち解けるのにそう時間はかかりませんでした。勉強以外の相談事もすることもありましたし、家族以外の年上の味方が増えた気がして、とても嬉しかったです。

学校の先生よりも気軽に話せるし、「わからないところをわからないと言ってもいいんだ」と思ったのを鮮明に覚えています。学校の先生や自分の親に「わからない」と言うと呆れた顔をされるのがとても嫌で、また友人同士でもわからないことはかっこ悪いという共通認識がありました。ですが、家庭教師の先生であれば1対1ですし、勉強について詳しく教えてくれるという安心感がありました。

こうして家庭教師を雇い始めて、成果が見えてきたのは3年の1学期終わりでした。下から3番目だった成績が、上から12番目になりました。どうすればわかるのか、自分はどこがわかっていないのかを指摘してもらうことで、こんなに成績が上がるのかと目からうろこでした。また、自分の成績が上がることで親も家庭教師の先生も喜んでくださり、それがモチベーションになったことも覚えています。

その後、2学期には学年で1桁順位に入り、担任の先生と慌てて志望校を上位に変更しました。先生には今でも感謝していますし、年賀状を送りあう付き合いが続いています。勉強のやり方だけではなく、モチベーションの保ち方、現状の自分へのアドバイス、色々なことに親身になって相談してくださり、やはり家庭教師を雇っておいて良かったなと思います。