神奈川県の中学校受験対策情報

S.Yさん
S.Yさん
3児の母で子どもの幼稚園受験を経験しており、現在は中学校受験及び小学校受験を目指して情報収集や子どもへの指導を行っております。主人の指導経験及び、受験経験(幼稚園受験・小学校編入試験・中学校受験・筑波大学附属駒場高等学校・東京大学文科一類合格)に基づき、記事の執筆を手がけました。

執筆者経歴

東大螢雪会2年、SAPIX中学部(高校受験)Zクラス3年の指導経験があり、主に高校受験を指導してきました。筑波大学附属駒場高等学校や開成高等学校をはじめとし、多数の難関校への合格実績があります。

受験対策情報

■中学受験での志望校の選び方とは?

中学受験で一番大切なことは「時間」もしくは「お金」そして「手間」を、どの位掛けることが出来るのかとをきちんと考えることです。小学1年生から受験を視野に入れて勉強をしてきた子と、小学5年生から勉強をはじめた子が同じ試験を受けるわけですから、スタート地点によって取り組み方は大きく異なります。塾に行かなければ志望校に合格出来ないことはありません。けれどもスタートが遅かった場合、中学受験のノウハウを持つ塾を活用することで、最短距離を取りやすくなります。

親が「どれだけ手間を掛けることが出来るか」も大切です。親が何も働きかけをしなくても勉強をする子は確かに居ますが、上位校を目指すためにはそれでも様々なサポートが必要です。明確な目標を親子で共有し、適切なサポート体制を築くことが必要不可欠なのです。塾で上位クラスをキープするために家庭教師をつける方も珍しくありませんし、手間を掛けられない部分はどうしても金銭的な面でカバーすることになります。その為志望校選びには、塾やサポートの料金なども含めた金銭的な計算が大切なのです。

市立一貫校は知識が無いと解けない問題は少なく、発想力を問う問題が多く、私立中学に比べて中学受験専門の勉強ではなく、中学校に入学してからも「使える」勉強がメインです。入学後の学納金も私立よりは安価なので人気が高まり、近年では10倍を超えると学校もあります。志望校選びはなるべくお子さんの気持ちに添って考えたいですが、金銭的な負担に目をつぶらずきちんと考慮に入れましょう。

また他県と比較しても競争率の高い神奈川県では、中学受験では1つの学校ではなく、何校も併願をすることは珍しくありません。中学受験の対策のスタートが遅かった方は、上位校の中でも受験教科が少なかったり、面接でアピールをすることが出来る学校を選ぶこともポイントです。神奈川県だけでも数多くある中学校から、お子さんにあった学校を見つけるのは大変ですが、情報収集を行い適切な情報を提供することは親の努めです。学校の雰囲気や特徴だけではなく、受験情報をしっかりと集めて、多角的な視点で志望校を選ぶことが大切です。

■中学受験における神奈川県の上位校とは?

「男子神奈川御三家」と呼ばれる、栄光学園・聖光学院・浅野。
「女子神奈川御三家」と呼ばれる、フェリス女学院・横浜共立学園・横浜雙葉。
神奈川県の中学受験では、長年上記の6校が上位校とされており、いずれも偏差値70前後です。

共学では、慶応義塾湘南藤沢中等部が突出しており、神奈川大学附属中学校や横浜市立南高等学校附属中学校が続いています。

男子神奈川御三家では栄光学園と聖光学院が2月2日試験で、浅野が3日、聖光学院の2次が4日と可能性を広げられます。女子は3校全てが1日試験なので、2日に試験のある慶應義塾湘南藤沢や渋谷教育学園渋谷等に目を向ける必要があります。
(いずれも試験日は2013年度入試のもの)

■神奈川県の上位校の特徴とは?

栄光学園中学校はカトリックのイエズス会が母体となっていますが、教育の根底に宗教がある物の宗教的な授業を行っておらず、希望する生徒には課外活動として聖書に触れる機会があります。上智大学の姉妹校としても知られています。

聖光学院中学校はカトリックの精神に基づき設立されました。「聖光塾」と呼ばれる体験的な学習や、「選択芸術講座」など特色のある教育を行っています。

浅野学園浅野中学校は特に理系の大学への進学希望者が多く、オリジナルテキストを使用して大学受験を目指します。部活と勉強の両立を目標に掲げています。

フェリス女学院中学校はキリスト教信仰を教育方針に掲げ、朝の礼拝や「聖書」そして「音楽」の授業があります。2期制でかつ日曜日の教会出席の為週5日制です。

横浜共立学園中学校はプロテスタントの学校で創立140周年を迎えた歴史ある学校です。週5日制を採用しており、県内だけではなく東京都や静岡県など様々な地域から生徒が通学しています。

横浜雙葉学園中学校はキリスト教の精神に基づき、ミサや宗教講演会などがあります。校外学習やガイダンスを通して、未来を考えるだけではなく過去を見つめ、自分にあった進路の選択を出来るように配慮しています。また中学校から全国規模での学力試験を行っており、進路指導にも活用しています。

慶応義塾湘南藤沢中等部は原則として高等部を卒業すると全員が慶應義塾大学への推薦入学をすることが出来ます。その為在学中には勉強だけではなく様々な活動に携わる生徒が多く、受験勉強に追われずに多彩な経験をすることを大切にしています。

■神奈川県外で人気の併願校は?

例年2月1日が東京都・神奈川県の受験解禁日で、試験日が2月1日~3日に集中する傾向があります。最近では中堅校を中心に、午後に入試を行う学校も多いため、同日に2校の受験をすることも珍しくありません。居住地によっては1月入試の行われる埼玉県・千葉県の学校を受験する方もいらっしゃいます。

近郊の御三家は、

「男子御三家」と呼ばれる、開成・麻布・武蔵。
「女子御三家」と呼ばれる、桜蔭・女子学院・雙葉中学。
「千葉御三家」と呼ばれる、渋谷教育学園幕張・東邦大学付属東邦・市川。
「埼玉共学御三家」と呼ばれる、栄東・開智・西武学園文理。

です。最近では都内は、

男子では、
筑波大学附属駒場中学校・開成中学校・麻布中学校・駒場東邦中学校

女子では、
桜蔭中学校・女子学院中学校・豊島岡女子学園中学校・隻葉学園隻葉中学校

共学では、
筑波大学附属中学校・慶応義塾中等部・早稲田実業学校中等部

等が偏差値65前後の上位校として人気があります。

■女子校志望者が特に注意したい「サンデーショック(ミッションショック)」

神奈川県の中学受験で特に女子が注意したいのが「サンデーショック(ミッションショック)」と呼ばれる、ミッションスクールの入試日の変化です。これはミッション系の学校の入試日が日曜日に当たると、前後に入試日を移すことから名付けられたそうです。キリスト教系でも男子校は殆ど入試日の変化がないので、男子の受験にはあまり影響は出ません。

女子神奈川御三家は、フェリス女学院・横浜共立学園・横浜雙葉の3校全てが入試日を変更します。その為併願校の出願にも変化が生じ、例年と倍率が変化したり、難易度が変化することもあります。例年の受験情報だけではなく、必ず受験年度の情報を参照するように注意が必要です。

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